トップメッセージ
日本で水田稲作が行われたのは2千数百年前からとされています。それから現代に至るまで米は日本人の主食であり、国家の繁栄と不可分な食糧として、生産・流通・消費の全ての段階において、国による大きな関与がなされてきました。近年における最も大きな転機は、1995年の食糧管理法の改正で、米の政府への売り渡し義務が廃止され、生産者は数量を農林水産大臣に届け出れば、米を自由に販売することが可能となりました。米の集荷・卸・小売業者は登録制に移行し、業界の参入障壁も低くなりました。自由化により競争が激化する一方で、パン・麺類等の代替品の普及と人口減少により、米の需要は年々減少しています。またICTの進化により、あらゆる業界でバリューチェーンの短縮が可能になりました。このような環境の中で、生産と消費をつなぐ私たち卸の存在意義が、今まさに問われています。私たちの存在意義、それは、
1.全国の産地を調査し、お客様のニーズにあった良いお米を探し出すこと。
2.お米に最適な精米加工を施し、お客様に美味しくて安全なお米をご提供すること。
3.生産者に代わって、そのお米の良さを正しくお客様に伝えること。
これらは決して特別なことではありません。しかし、外部環境が著しく変化する中で、この役割を果たせなくなれば、存在し続けることはできません。私たちはこの役割を高いレベルで実現できるように、決して現状に満足することなく、私たち自身が変化を続けます。
お米は日常性の高い食品ですから、人々に感動を与えるなどという大それたことはできないかもしれません。それでも、ご飯を食べたその瞬間に “うん、美味しい” と感じて欲しい。お客様が日々の暮らしの中で、このささやかな幸せが感じられる、時間と体験を提供することに全力で取り組みます。東海むらせで仕事をする社員全員が “お客様がお米を食べるその瞬間を意識して” 仕事に取り組んでまいります。
株式会社東海むらせ
代表取締役 花田雄介